2016年3月18日金曜日

妊婦の食事-葉酸編

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■葉酸が必要な理由

↑でも書いた通り、葉酸はDNAやタンパク質の合成に必須の栄養素。

DNAは生物の遺伝情報を記録するもの。タンパク質は生物を構成するパーツ。
細胞分裂し、赤ちゃんの体が作られる妊娠中、特に妊娠初期において、当然その栄養素は通常時より多く必要となる。



■妊婦に必要な一日あたりの摂取量

妊婦が摂るべき葉酸の量:400μg/日
※通常時に望ましい量が200μg/日

それに対し、各食品が含む葉酸の量は

(各100gあたり)
のり:1600μg
ほうれん草:210μg
春菊:190μg
ブロッコリー:130μg
オクラ:110μg
キャベツ・レタス:75μ
かぼちゃ:75μg

名前の通り、緑色の葉物野菜に多く含まれていますね。
その他の食品では

納豆:110μg
いわし:300μg
レバー:1000μg

いちご:90μg
キウイ:35μg
みかん・バナナ:25μg

※調べるサイトによって微妙に数値が違います。ので大体このぐらいという数値です。


ただし、葉酸は加熱調理すると含有量が半減します。

さあ、考えてみましょう。
あなたはのりを一日25g食べられますか?(味のり1枚=0.3g)
ほうれん草を400g食べられますか?
いわしを毎日食べるのは飽きますよね。
レバーは毎日食べてはいけない食材でしたね(レチノールを摂りすぎる)



■サプリの必要性

…というわけで、葉酸に関しては食品だけで補うのが困難なので、サプリの使用が推奨されるわけです。


マンガで書いた味噌汁も、確かに一品で手軽に葉酸を広くカバーできる意味では優秀です。
(ほうれん草は完成30秒前に放り込むだけだし、増えるワカメも放り込むだけ。非常に楽でした。)
それにしたって「食品で補える分」の最善を尽くすだけで、「味噌汁食ってるからダイジョーブ!」なわけではありません。



■不足したらどうなる?

マンガの中で出てきた2つの症状は次のようなものです。

・二分脊椎症:
脊椎、つまり背骨が健全に形成されないことで起こる障害です。背骨は神経の通る人体に極めて重要な部分。これにより神経に関する様々な症状が出てしまいます。

・無脳症:
名前の通りです。脳が健全に形成されません。


その他発達障害やダウン症、アトピーの原因になると書いてあるサイトもありましたが、確実そうなのは上記2つだけだったので、他の症状についてはノーコメントとします。



■昔はどうしてた??

「そんなこと言ってもサプリのない時代はどうしてたのさ?」という疑問は、当然あるでしょう。

葉酸が不足すると、上記症状の「リスクが高まる」ということです。

例えば二分脊椎症の発症確率は6/10,000とのこと。(日本二分脊椎症協会)
葉酸の十分な摂取はこの発症確率をより低くする、ということです。

だから葉酸サプリのなかった時代でも、現代の基準で不足しているからといって先天異常ばかりだったわけではないんですね。
ただせっかく原因がある程度わかってきたのなら確率をより低めましょう、ということです。


なのでこちらも、結論としては「可能な限り気を付けるけど、必要以上に気にするな」となるのは他の栄養素と変わりませんね(^-^;


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